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余はいかにして(RDA調査紀行)

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新NCR方針について(まとめ)

日本目録規則の改訂について、時系列に概要をまとめておこう。

2010.9.17
「日本目録規則の改訂に向けて」

http://www.jla.or.jp/portals/0/html/mokuroku/20100917.pdf

「図書館を意識することなく情報検索行動が行われる状況の下で,利用者の利便性を最優先するために,目録はどのようにあるべきか。」

→資料の多様化への対応,典拠コントロールの拡大,リンク機能の実現が重要となる。

新NCR構想の特徴は、RDAの翻訳を単純に行わない点である。
「日本で現在必要とされる目録規則は,RDA を単に日本語に翻訳し たものではなく,新しい NCR である。」

そぼくな疑問
なぜ、RDAの翻訳ではいけないのか?


答え
FRBRモデルを取りつつ「従来の目録からの継続性を保つため」

→「具体的には,書誌階層の考え方の継続,典拠コントロールを重視しつつも日本の状況を踏まえた現実的な対応,コア・エレメントについての RDA を参考にした規定,十分な和古書漢籍の扱い,日本語資料の豊富な実例の記載などが必要である。」

で、作業としては
1. ICPに準拠して、RDAの長所を取り込む+RDAとの相互関連を明確にする

2. NCRの評価の反映
→「目録の作成と提供に関する調査 報告書」(どうでもよいが何故有料なんだ…1890円。公開してほしい)とインタヴュー、文献など。

3. 最終的には大学図書館と公共図書館が実務に使えるもの

4. 利便性の高い提供方法についても検討するよ

という方針だったようだ。

2010年11月19日
平成22年度書誌調整連絡会議報告

では、上記の方針の簡易な説明がありつつ、典拠データ自体の利用価値や図書館以外のコミュニティでのデータ利用についてもう少しつっこんだ内容あり。

【報告(2): 次期NCRについて:標目の改訂方針】

1)記述対象の多様化への対応
2)典拠コントロールの拡大:標目について全面的に見直すとともに標目を維持するための事務データという扱いから、典拠データ自体に利用価値があるという意識の変更が必要。
3)リンク機能の実現:標目、典拠を通じたリンク機能や、コード化情報、URIが重要になってくる。図書館以外のコミュニティの情報との連携も視野に入れる。

新しい国際標準との整合性、日本の目録の継続性を考慮しつつ、ウェブ環境に適合した規則とすることを目標…目録委員会の中で現在合意が得られている主な改訂事項は次のとおりである。

FRBRモデルに対応し、体現形を書誌レコードの基盤としつつFRBR第1グループと第2グループの関連と位置づけを明確にする。

典拠コントロールに関する規定を重視する。

書誌階層に関する規定を関連全体の中に位置づけ、RDAを参考に、関連指示子について検討する。
(日本語がわからない)

平成24年度書誌調整連絡会議報告(2012年10月12日(金)
”NDLの書誌データの作成及び提供に関する新たな方針の方向性について忌憚のないご意見やご提案などをいただきたい。”とのこと。

国立国会図書館の書誌データ作成・提供の新展開(2013)

・書誌データの近未来
書誌データや資料そのものを深く掘り下げることも重要であるが、「書誌データ自体を使ってどのようなサービスを提供するか」がとても重要である。

・図書館サービスの近未来
書誌データの近未来を考える時、今「目にみえている情報」をきちんと典拠や標目として書くということは非常に大事であるが、それに加えて今後は、人間には何となくわかっている「目にみえない情報」をいかに記述していくかということが重要になってくる。GoogleのPageRankの「ページとページの関係」のような「人と人の関係」、「主題と主題の関係」といった関係の明示が求められてくる。

【報告(2):書誌データの作成及び提供に関する方針について】

http://www.ndl.go.jp/jp/library/data/h24img03.jpg

Q&A私的メモ

【NDL】DOIについては、ジャパンリンクセンターと協力していきたい。
にゃる。

(2)資料と電子情報の一元的な取り扱い

今後の書誌データ作成及び提供にあたっては新たなメタデータの基本設計が必要となっている。

1. 求められる機能に即した概念モデル(FRBR等)をどうするか

2. データ項目はDC-NDLにするとしても、データ項目値(国際目録原則、RDA関連)の決定

3. メタデータをコンピュータシステムにおいてどのようなエンコーディングスキーマにするのか

4. Linked Open Dataによる提供には、どのような記述とURIが必要なのか。

5. EDItEURのONIX for Books 3.0系についても、「紙の書籍」と「電子の書籍」 の情報を「容れ物」として区別しない方針で行っているので、同意できる。

⇒【NDL】LC(米国議会図書館)もMARC21とONIXのマッピングを行っている。出版情報と図書館の書誌では相違はあると思うが、何らかの連携ができることが望ましい。

※出版情報と図書館の書誌の相違点ってまとめたものがあったっけ

(3)書誌データの作成基準について

RDFやRDAへの準拠は、これまでの経緯や国際的な書誌データ流通に与える影響を考慮すれば、概ね妥当な措置と考える。しかしRDAに対応する書誌データ作成基準が示されなければ評価が難しいため、ロードマップや関連機関との合同テストといったような検討方法を示していただくとよい。

・結局合同テストの気配はない。(知らないだけ?)

⇒【NDL】具体的な実施に向けての計画策定を進める。来年4月からLCの目録規則がRDAに変更されるために当館でもコピーカタロギングを行う洋書から検討を進めて適用細則を作ることになる。

・これは実施されたね

RDAへの対応についてはNDLが主導性を発揮して欲しい。日本図書館協会(JLA)目録委員会でも検討は行っているが進んでいないようなので、NDLから連携協力を行って欲しい。

・実施

RDAに対応した書誌データの作成基準が挙げられている。「国内の動向などに留意しつつ」ともあるので、日本目録規則(NCR)も視野に入っているものと推量するが、少なくとも国内刊行資料に関しては、日本の標準目録規則であるNCRに引き続き対応いただきたい。

・その方向になる模様・・

(4)典拠等の拡充について

「日本目録規則」の改訂においても、典拠コントロールに関する規定を重視することが表明されている。目録の今後の方向性から見ても「典拠の拡充」は高く評価する。

・そもそもNACSIS-CAT導入時、日本の大学図書館で著者名典拠の必須化はなぜ反対を受けたのか?[要調査]

書誌データに関しては、内容細目などの構成レベルの拡充も行って欲しい。

⇒【NDL】構成レベル(=内容細目?)の充実はなかなか難しい。目次情報の活用なども考えて行きたい。

典拠データの一貫性(データ修正・更新)の維持のための仕組みを作るためには、労力・コストがかかる。充分な検討と関係者の協力が必要である。

・最難関

(5)書誌データの開放性について

相互交換性の確保については、スキーマのマッピング、システム的な対応、商業出版社へのデータ提供などの問題を早く解決して欲しい。
APIを充実し、その自由度を高めて欲しい。
国内の図書館情報環境を鑑みて、現在使用しているJAPAN/MARCフォーマットも継続して提供してほしい。
データをどのようなフォーマットで提供されるのか、特にOCLC(Onlne Computer iLibrary Center, Inc.)との関係でどうやってデータが公開されていくかに注目している。LCなどでRDA化されていったとしても(影響があってもNDLにおいて)どのような環境でも使える形で提供して欲しい。

今後種々のデータをオープンにするための指針を早急にまとめていただきたい。

⇒【NDL】「電子行政オープンデータ戦略」(2012年7月4日IT戦略本部)の方向性をふまえながら、検討していきたい。
(6)関係機関との連携について

目録作業コスト
1. 出版社やNDL、NIIが分担してそのままロードできる目録を作って欲しい。
2. ONIXとMARCのマッピングも難しい。
3. 紙の資料の全国的な書誌流通を十分に行って欲しい。
4. 分担してデータを作るための作業のモデルを作ることが連携であると考える。

(7)NDLへの期待、その他

図書館をある種のウェブ上の情報システムと考えた時に、ID(ウェブ上ではURI)が極めて重要であり、責任をもって付与して維持管理することが特に重要である。そのためにシステムのリプレースなどを超えてURIが残っているという体制が必要になる。デジタル世界では本についていたようなIDがない場合もあるので(例:iPadの電子書籍の中のあるページを外部から示す方法がない)、図書館側からIDを付与、保存するためのガイドラインなどの提案をしてもよいのではないか。

・だれがIDを維持するのか。管理するのか。どこかに決着はついたのか?


「『日本目録規則』改訂の方針と進捗状況」(2013年2月21日)

(どうでもいいが日図協のPDFファイル名はなんで全部untitledなのだろう…)

「2010 年 9 月時点と現在で、委員会の NCR 改訂に関する基本的方針に変更はない。」→進捗報告。

改訂の基本方針
2010 でふれなかったのでここでまとめ。(ほぼ抜粋)

(1) 規定範囲
・エレメント(データ要素)の定義に限定する。
・エリアやエレメントの記載順序は、原則として規定しない。
・区切り記号は規則内で規定しない。


・付録
区切り記号を例示
特定の MARC フォーマット による実データのマッピング例示
ダブリン・コアへのマッピング例示などを用語集

2) FRBR モデルへの対応
体現形を書誌レコードの基盤として、これまでの書誌データとの継続性を確保する。

実体の第 2 グループにおける個人、家族、団体の 3 区分を採用する。

3) エレメントの設定
現行の注記は、精査の上、なるべくエレメント化する。

下位書誌レベル(構成書誌レベル※)に関する情報の記録については、著作と著作でない
ものを区別し、別エレメントとして扱う。

※構成書誌単位
固有のタイトルを有しているが形態的に独立していない資料の構成部分が記述対象となる(NACSIS-CATのCWか?)

コア・エレメントについての規定を設ける。

(4) 典拠コントロール
※同じ名前を持つ複数の著者がいても、これらを識別し、一つの統一されたアクセスポイントにまとめたり、別のアクセスポイントとする作業を必要とします。こうした仕組みあるいは作業が典拠コントロールです。もちろん、著者名だけではなく、タイトルや主題に対しても統一されたアクセスポイントを作り、維持する必要があります。--RDA入門 p.24

典拠コントロールを重視する。
✳︎主題の典拠コントロールは、保留とする。

統一タイトルは「著作に対する典拠形アクセス・ポイント(仮称)」(長い!)という名前に。
識別要素を必要に応じて加えることも、形を簡略化することも可能とする。
典拠形アクセス・ポイント(現行 NCR の統一標目)だけでなく、典拠レコードに記録す るエレメントについての規定も検討する。

(5) 関連
RDA における 6 種類の関連と関連指示子リスト※の考え方と詳細な扱いを検討する。

Section 5: Recording Primary Relationships Between Work, Expression, Manifestation, & Item

Section 6: Recording Relationships to Persons, Families, & Corporate Bodies

Section 7: Recording Relationships to Concepts, Objects, Events, & Places

Section 8: Recording Relationships between Works, Expressions, Manifestations, & Items

Section 9: Recording Relationships between Persons, Families, & Corporate Bodies

Section 10: Recording Relationships between Concepts, Objects, Events, & Places

✳︎主題に関わる関連については保留とするため、実際に扱うのは 4 種類の関連となる。

書誌階層については、全体と部分の関連の一種として扱い、従来どおり基礎レベルを設定する。
継続刊行レベルなどの不十分な箇所を改善し、また、論文等を十分扱えるようにするために構成書誌レベルの記述規則の明確化を図る。

(6) その他
その他に、FRAD との整合性、コード化情報・識別子の扱い、個別資料の扱い、アクセ
ス制限の扱い、新規レコード作成要件、所蔵レコードの扱いなどについても検討する。
✳︎FRSADとの整合性・・・(RDA自体が未完なので現時点での新NCRでは関連しないが)

以上の方針だ。

◎全体構成
1 総説
2 資料に関する記録
3 典拠形アクセス・ポイント
4 関連
5 付録

この時点で1と5は未着手、2について具体的な構成案が出ている。

2. 資料に関する記録

総説
資料種別…表現種別・機器種別・キャリア種別
体現形に関する記録
標準番号・入手条件
タイトル・責任表示(基礎レベル)

資料(刊行方式)の特性
出版事項
形態事項
上位レベル(シリーズ)のタイトル・責任表示
下位レベル(構成レベル)のタイトル・責任表示
注記
著作に関する記録 :
注記 表現形に関する記録
版 : 注記
個別資料に関する記録 :
注記

✳︎著作・表現形・個別資料に関する記録の順は未検討
✳︎この時点でRDAの構成とは異なる

3. 典拠形アクセスポイント
各論は(a)資料に対するアクセス・ポイント、(b)行為主体に対するアクセス・ポイント、 (c)主題に対するアクセス・ポイントの 3 種に大別。

(a)資料に対するアクセス・ポイント
著作、表現形、体現形、個別資料に対する各アクセス・ポイント

(b)行為主体に対するアクセス・ポイント
個人、家族、団体

(c)主題に対するアクセス・ポイント
件名標目表と分類表

総則(機能、種類、実体の選定、形の選択、表記、参照)

資料に対するアクセス・ポイント
総則(機能、種類、構成、典拠レコード)
著作に対するアクセス・ポイント
表現形に対するアクセス・ポイント
体現形に対するアクセス・ポイント
個別資料に対するアクセス・ポイント
行為主体に対するアクセス・ポイント
総則(機能、実体の選定、形の選択、表記、参照、典拠レコード)
個人に対するアクセス・ポイント
家族に対するアクセス・ポイント
団体に対するアクセス・ポイント
主題に対するアクセス・ポイント
件名標目表によるアクセス・ポイント
分類表によるアクセス・ポイント

平成25年度書誌調整連絡会議報告(2014年2月28日(金))
、「資料と電子情報のそれぞれの特性に適した書誌データの作成基準を定める」という方向性を掲げた。この方向性に沿って、新NCRを策定する作業をJLA目録委員会と連携して進めている。

【NCR改訂の基本方針】

原井直子(収集書誌部司書監)

2013年9月に公開した「NCR改訂の基本方針」を基に、改訂の方向性を確認する。

・従来の目録規則は書誌データの入力(記録)と出力(表示)の両方を扱っていたが、扱う範囲を入力(記録)に限定する。・別カテゴリーのデータは別エレメントとして扱う→データの機械可読性を高め、データを自由に活用しやすくする。

・RDAと同様に、NCRもFRBRモデルに対応していく。

・日本では典拠データを作成してこなかった「統一タイトル」は、FRBRでは「著作に対する典拠形アクセス・ポイント」という不可欠な要素に当たる。そのため、何らかの対処を迫られている。

・その他、新しい点は、「家族」の規定、典拠レコード内のエレメントを対象とすること、「関連」を重視すること

・用語集の全面的改訂を予定している。①FRBRやRDAの用語に対応すること、②MLA連携を視野に入れて図書館の目録作成者でなくても容易に理解できるようにすることを目指している。
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